「古泉」
「はい、なんでしょう?」
「今お前が考えてること当ててやろうか」
「ええ」
「『今日は囲碁がいいな』だろ」
「わあ、正解です」
「そうだろう」
「どうしてわかったんですか?」
「簡単な推理だよ古泉くん」
「ぜひ聞かせてください」
「お前とは先週から将棋・チェス・オセロ・五目並べで対戦しているが囲碁はしていない」
「なるほど」
「また、お前はその全てで俺に惨敗している」
「耳が痛いですね」
「そして何よりさっきから碁盤の手入れをしながらちらちらとこっちを見ている」
「さすがですね」
「……つか見たままだけどな。さっさと誘え」
「あれ、名探偵ごっこ、もうおしまいですか?」
「飽きた。囲碁やろうぜ」
「ふふ、はい」